この記事について
前書き
この記事の目的は、JavaScriptやPHPなどのスクリプト言語のWEB開発にはある程度慣れ親しんでいるが、Javaとなると同じWeb開発でも急に敷居が高く感じてしまう、そもそも知らない言葉ばかりでとっつきにくいといったJAVA未経験者に向けた記事です。
出てくる言葉を簡単に説明
とりあえず筆者がいろいろみて思ったのは、出てくるキーワードについての認識がそもそもないので何がなんだか…といった状況に陥りやすいのかなと思いました。なのでまずは一言で簡潔に解説。
①Spring
「JavaでSpringで」みたいな使われ方をするけどSpringってなにかというと、Java用のフレームワークの集合体のこと。Springと一言で言っても規模が大きく、その中にいろいろなフレームワークが存在するので混乱しがちだが、まずはSpringという大きなフレームワークの中から一部のフレームワークを使って馴染んでいくことを優先したほうがよさそう。
②STS (Spting-tool-suite)
Spring開発専用のツールのこと。あれ、Java=eclipseって聞いたことあるけど違うのか?というと、eclipseはJavaに限らず(主にJavaだが)多言語での開発に利用できるIDE(総合開発環境)。eclipseを使ってSTSをプラグインとして入れるとSpringでの開発をすることもできるけども、今回は初めからSpringに限った開発なのでSTSを使う。
③Pleiades
STSを日本語化するために使用。前はもっと面倒な手順が必要だった記憶だが、今はとても簡単。手順は下のほうで解説あります。日本語化した後はPleiadesを削除してもいいし、残しておいてもよい。
④Spring Boot
Springフレームワークをより柔軟に使うことができるフレームワークといった感じ。設定ファイルが簡潔だったり、Tomcat(Webアプリケーションコンテナ)を内蔵していたり、とにかく動くアプリケーションを素早く作ることができるもの。
事前準備
環境
Windows10
Java version 13
STS 4.4.2
Spring Boot 2.2.1
javaのインストールとPATHの設定
何をするにもjavaが使える状態なのが大前提のため、cmdで以下コマンドを打ちjavaのインストールが済みPATHが通っていることを確認(javaのインストールは割愛)
java -version
パスが通っていれば以下のような情報が返ってくる
java version "13" 2019-09-17
Java(TM) SE Runtime Environment (build 13+33)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 13+33, mixed mode, sharing)
IDEの設定
STSの4系を入手
STSのインストールを行います。ちなみにSTS以外にIntelliJ IDEAで使う方法、VSCodeでも利用することができるようですが、そこはお好みで。
ダウンロード
https://spring.io/tools
これまではzip形式で配布されていましたが、解凍時にパスが長すぎてエラーが起きるため一工夫が必要でした(パスの短縮or7zipの利用など)
その解消が理由か、現時点での最新版ではjarでの配布になっているので、以下のようにコマンドから展開します。
java -jar path/spring-tool-suite-4-4.4.2.RELEASE-e4.13.0-win32.win32.x86_64.self-extracting.jar
STSの起動
展開したディレクトリ内のSpringToolSuite4.exeを起動し、STSが起動することを確認する。
STSの日本語化
STSを日本語化するには、Pleiadesを使います。
https://mergedoc.osdn.jp/
上記URLからツールをダウンロード
Pleiadesの設定
setup.exeをクリックし、日本語化するアプリケーションの欄に、先ほどのSTSのexeを指定し、日本語化するを押すだけ。
プロジェクトを作成し実行する
早速アプリケーションを作ってみます。
「ファイル」→「新規」→「Springスターター・プロジェクト」を選択
なんだかいろいろでてきますが、基本的にはデフォルトのままでOK。
名称や、buildツールの指定、Javaバージョンの指定がある場合は任意で変更します。
次の画面では、使うフレームワークを指定する画面になりますが、たくさんありすぎてよくわからないですよね。後からでも変更できるようなので、まずは以下のように指定しました。今回はThymeleafを使って、SQLはPostgreSQLを使用します。
完了を押すと、プロジョクトが出来上がります。
コントローラーとクラスを作成
以下図のように適当にコントローラーとクラスを作成します。
クラスの中身はこんなかんじ
アプリケーションプロパティにポートを設定
以下を記載します。番号は任意の値を。
server.port=8080
アプリケーションを実行
「実行」→「SpringBootアプリケーション」を選択すると、先ほど作ったlocalhost:8080/api/pathにアクセスで文字列が返ってくるのが確認できます。
ここまでを「デモアプリ作成」としてこの記事は終了し、次はもう少しそれっぽい(?)ことをやっていきたいと思います。